中型免許のすべてを解説!取得の条件や8t限定解除・一発試験の方法まで説明します
こんにちは、武蔵境自動車教習所です。豊富な料金プランをご用意する私たちが、免許を取得するにあたって知っておきたい情報をご紹介します。
中型免許は、マイクロバスでの送迎業務やトラックでの配送業務に携わる人にとって欠かせない運転ライセンスです。
この記事では、「中型免許があれば実際にどんな車を運転できるのか?」「車両総重量の調べ方は?」「他の自動車免許との違いは?」といった気になるポイント解説しています。
中型免許と準中型免許との違いや中型免許を取得するまでのステップ、免許取得にあたり必要となるおおよその費用なども併せて説明しているので、中型免許を取得して、仕事やライフスタイルの幅を広げたいとお考えの方はぜひ今後の参考にしてください。
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中型免許とは
中型免許は、2004年に道路交通法が一部改正されたことで誕生した免許制度です。新たな運転免許の種類として、2007年6月2日に施行されました。施行日までに普通免許を取得していた人は、車両総重量が8t未満であれば運転可能ですが、施行日以降に普通免許を取得した人はできません。
中型免許は、従来の「普通自動車」と「大型自動車」の区分の間に加わったもので、「車両総重量7.5t以上・11t未満」「最大積載量4.5t以上・6.5t未満」「乗車人数11人以上・29人以下」などの条件が定義されています。
普通免許 | 準中型免許 | 中型免許 | 大型免許 | |
---|---|---|---|---|
車両総重量 | 3.5t未満 | 3.5t以上 | 7.5t以上 | 11t以上 |
7.5t未満 | 11t未満 | |||
最大積載量 | 2t未満 | 2t以上 | 4.5t以上 | 6.5t以上 |
4.5t未満 | 6.5t未満 | |||
乗車定員 | 10人以下 | 10人以下 | 11人以上 | 30人以上 |
29人以下 |
中型免許を取るメリット
中型免許を取得する最大のメリットは、なんといっても仕事の幅が広がることでしょう。一般的に中型免許は短距離・中距離ドライバーが取得するイメージがありますが、長距離輸送も視野に入れることが可能です。
中型自動車の代表格である4tトラックや6tトラックは、運送業界のほか、食品業界や建設業界など多様な業界で活躍しています。マイクロバス、ゴミ収集車、消防車などが運転できるようになるのも強みです。
また、教育訓練給付金を受け取れる点も魅力です。教育訓練給付金とは、中型自動車免許の取得費用のうち20%(最大10万円)が支給されるキャリア形成支援制度です。中型免許だけでなく、準中型免許や大型免許も給付金の対象なので、ハローワークの案内を見逃さないようにしましょう。
中型免許で運転できる車
2021年4月現在、中型免許保持者が運転できる車について解説します。中型自動車に該当する条件は以下の通りです。
中型自動車
車両総重量:7.5t以上11t未満
最大積載量:4.5t以上6.5t未満
乗車人数:11人以上29人以下
中型免許で運転可能な車両は、1tトラック・ワゴン・2tトラック・3tトラック・4tトラック・マイクロバス(小型バス)・6tトラックです。乗車人数が11人以上29人以下ということで、観光業界や介護サービスなどで需要が増しているマイクロバスのドライバーになれるのは大きな強みでしょう。
車両総重量などの調べ方
では、車両総重量はどのようにして調べたらよいのでしょうか。車両総重量などを調べる場合は、自動車検査証を確認するのがベストです。自動車検査証には、「車両重量」「乗車定員」「最大積載量」「車両総重量」が具体的に記載されています。
「車両重量」は車体本体の重量にガソリンやエンジンオイル、バッテリーなどを加えた重量を、「最大積載量」は、車に積んでもよい荷物の最大重量を指します。
「車両総重量」は、車両重量に最大積載量を加え、さらに最大定員が乗車した状態(1人55kg換算)を想定した重量のことで、「車両重量+(乗車定員×55kg)+最大積載量」という計算式で求めるのが一般的です。運転したい自動車が決まっている方は、免許を取得する前に自動車検査証をチェックしておきましょう。
8t限定中型免許とは?普通自動車との違い
道路交通法の改正により「中型免許」という種類が設けられるまでは、普通免許でも車両重量が8t未満の車を運転できました。現在、普通自動車免許では3.5t未満の車しか運転できないことになっています。
しかし、法改正前の免許取得者を対象に「8t限定中型免許」という区分も設けられました。該当する免許証には、「中型車は中型(8t)に限る」と記されています。記載があれば、これまで通り普通免許でも車両総重量8t未満の車を運転することが可能です。最大積載量を考えると、実際に運転できるのは4tトラックなのでご注意ください。
8t限定中型免許は限定解除も可能
「中型8t限定解除」とは、旧普通免許を中型免許へ昇格する手続きのことです。2007年6月2日以前に普通免許を取得した人は、指定の審査をクリアすることで免許証に記載された「中型車は中型車(8t)に限る」という制限をなくすことが可能です。
中型免許の場合、「車両総重量11t未満」「最大積載量6.5t未満」「乗車定員29人以下」です。このように、限定が解除されると運転できる車の可能性が大きく広がります。限定解除の方法は、「教習所での技能教習」と「運転免許試験場での一発試験」の2つがあります。
中型免許 | 中型8t限定免許 | |
---|---|---|
車両総重量 | 11t未満 | 8t未満 |
最大積載量 | 6.5t未満 | 5t未満 |
乗車定員 | 29人以下 | 10人以下 |
準中型免許とは
準中型免許は2017年に新設されました。普通免許と中型免許の中間にあたる資格であり、普通免許の保有経験がなくても取得可能です。「20歳以上かつ、2年以上の普通免許保有経験」が必要な中型免許とは異なり、18歳から取得できます。
準中型免許には普通自動車・小型特殊・原付の免許も付随するので、運転できる車の幅が広がるのが嬉しいところです。準中型免許で運転可能な車は以下の通りです。
・車両総重量3.5t~7.5t未満
・最大積載量4.5t未満
・乗車定員10人以下
準中型免許が新たに設けられた背景としては、運送ドライバーなどの人材不足が考えられます。2tトラックが運転できれば18歳からドライバーとして働けるため、アルバイトや就職の可能性が広がるでしょう。準中型免許については、過去の記事もぜひ参考にしてください。
準中型免許って? 免許制度改正についても紹介|東京車人
準中型5t限定免許とは
「準中型5t限定免許」は2017年3月に新設された資格です。免許証には「準中型で運転できる準中型車は準中型車(5t)に限る」と記載されています。この記述に該当するのは「2007年6月2日から2017年3月11日までに普通車免許を取得し、その後も免許更新をした人」です。
準中型の免許は持っているものの、運転できるのは車両総重量5t未満までの準中型車なので「5t限定」とされています。準中型5t限定免許の保有者が準中型の車を運転できるようになるには、「5t限定解除」の手続きをする必要があります。
中型免許の取得条件
中型免許は3種類の免許のうち、いずれかを保有していることで取得可能です。それぞれの条件を確認しておきましょう。
・「普通免許」を保有している場合:免許停止期間を除いて「免許取得から2年以上」が経過していること。
・「大型特殊免許」を保有している場合:免許停止期間を除いて「免許取得から2年以上」が経過していること。
・「中型8t限定免許」を保有している場合:限定解除試験に合格すること。
中型免許における、年齢や身体的な取得条件は以下の通りです。
・年齢:満20歳以上
・視力:両眼で0.8以上、片眼で0.5以上の視力があること。眼鏡やコンタクトレンズの使用可。深視力検査の誤差が平均2㎝以下であること。色彩識別能力で赤色・青色・黄色を識別できること(交通信号機の色)。
・聴力:10mの距離で90dbの警告音が聞こえること。補聴器の使用可。
・運動能力:自動車の運転に支障をきたす恐れのある身体障害や病気がないこと。
中型免許の取得方法
4tトラックやマイクロバスなど、中型免許を取得すると車両総重量11t未満の車が運転できるようになります。中型免許の取得方法は、現在保有している免許によって異なります。「8t中型限定免許」を保有している場合と、「普通免許」を保有している場合、それぞれの取得方法をチェックしておきましょう。
中型免許の取得方法は、いずれのケースにおいても「自動車教習所での教習参加」一般的です。合宿スタイルで教習を受けて、資格を取得する方法もあります。試験にかかる費用や必要なステップを把握して、自分に合った取得方法を見つけましょう。
8t限定中型免許を持っている場合
「8t限定中型免許」を持っている人は、「中型8t限定解除」の試験を受けることで中型免許にランクアップ可能です。車両総重量8t未満の車を運転できる旧普通免許の取得者が該当します。
「中型8t限定解除」の手続きをする場合、指定された教習所で受講したのち技能試験を受けるのが一般的です。技能教習のみを行うため、学科教習はありません。限定解除の講習は短期間で終了するので、その気になったらいつでも試験を受けることができるでしょう。
8t限定中型免許の限定解除方法は2つ
「8t限定中型免許」の限定解除をする方法は2つあります。
・指定自動車教習所で教習を受け、技能審査に合格したのち、運転免許試験場で免許変更手続きを行う。
・運転免許試験場に行き、中型自動車に関する技能審査に合格する(一発試験)。
自動車教習所の場合、複数回の講習に参加することになります。実技チェックもあり、総合的な技能試験の合格を目指します。運転免許試験場での審査は「一発試験」と呼ばれています。試験場内の教習コースで技能審査を受けて、見事合格すればその日に限定解除となる方法です。それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
教習を受けてから技能審査に合格する方法
指定自動車学校で教習を受けてから、技能試験に合格することで「8t限定中型免許」の限定解除を申請可能です。技能教習のみなので、学科教習のための時間が取れない人も安心です。
講習時間も短く、技能時間が5時限(中型AT限定の場合は9時限)、合宿の場合は3泊4日です。通学する場合でも1週間ほどで合格できると考えてよいでしょう。指定教習所での技能審査に合格すると「技能審査合格証明書」が発行されます。「技能審査合格証明書」を運転免許試験場に提出すれば、即日で中型免許証に書き換えてもらえます(平日のみ)。
一発試験で限定解除する方法
8t限定中型免許の一発試験とは、運転免許試験場に赴いて試験を受ける方法です。予約制なので、まずは窓口にて限定解除申請の手続きを行いましょう。技能試験は場内コースで行われます。チェックされるのは、全長7mほどの4t車を用いたS字カーブ・クランク・バック・方向転換・横付け駐車などの技能です。合格後は免許証の裏面に限定解除証明を押印してもらい、終了です。
自動車学校(教習所)に通うよりも楽な方法に思えますが、8t限定中型免許の一発試験合格率は低いのが現状です。合格率は受験者数の2~3割程度だともいわれています。不合格だった場合、次の試験を受けたくても予約が取れるまでに日数がかかることもあります。早急に限定解除をしたい人は注意が必要です。
8t限定中型免許の限定解除にかかる料金(費用)は
続いて、8t限定中型免許の2つの限定解除方法における費用を解説します。
自動車学校で教習を受ける場合、受講費用がかかります。技能試験に合格後、本試験会場で1,400円の手数料を支払って免許変更します。
運転免許試験場で一発試験を受ける際の手数料は2,850円です。内訳は「受験料1,400円+試験車使用料1,450円」となっており、教習所に通うよりも安く済みます。しかし、不合格の場合は受験の度に費用を支払わなければいけません。
普通免許を持っている場合
2007年6月2日以降に普通免許を取得した人は、中型免許の取得方法は以下の2つあります。
・指定自動車学校を卒業し、中型免許試験を受ける方法
・届出自動車教習所に通って、運転免許試験場で試験を受ける方法
・全くどこにも通わず運転免許試験場で試験を受ける方法(一発試験)
自動車学校と教習所は、呼び名が異なるだけで明確な違いはありません。「ドライビングスクール」も同様です。
重要なのは「指定校」か「届出校」のどちらであるかです。指定自動車学校・指定自動車教習所(指定校)は本免技能試験に合格した場合、運転免許試験場での実地試験が免除されるメリットがあります。届出自動車教習所(届出校)の場合は運転免許試験場での実地試験の免除はありません。
自動車学校などを卒業する方法
もっとも一般的なのは、指定自動車学校を卒業して中型免許を取得する方法です。指定自動車学校には、練習用コースや中型車などの練習環境が整っています。入校後は車の運転における適性検査を通過し、規定時間に沿って技能講習を受けます。その後、技能検定に合格することで仮免許証が交付されます。
再び技能講習を受けたのち、技能卒業検定を受験します。合格したあとは運転免許センターへ行き、免許証を交付してもらいましょう。入校してから卒業検定までの最短日数は14~17日です。
届出自動車教習所の場合は学科試験と技能試験を運転免許試験場で受けなければならない点に注意が必要です。
自動車学校などに行った場合の費用
自動車学校を卒業して中型免許を取得する場合、当然ですが自動車学校に通うための費用が必要です。費用は自動車学校によって異なるので、通える範囲で相場をチェックしておくのがおすすめです。
指定自動車学校はメリットが多い分料金が高く、届出自動車教習所は料金が安い傾向があります。ただし届出校の場合は、試験の度に運転免許試験場に行く必要がある点に注意しましょう。
一発試験を受けて中型免許を取得する方法
「一発試験」とは、指定自動車学校や届出自動車教習所などに通わず、そのまま運転免許試験場で受験する方法です。中型免許の一発試験では学科と技能の試験を受けることになります。
トラックやマイクロバスなどの運転は普通自動車以上に高度な技能が求められます。そのため、教習なしで中型免許試験に合格することはかなり困難だとされています。すでに運送業者で働いているなど、実際に中型車の運転ができる環境にいる人には人気の受験方法です。しかし、2tトラックに乗り慣れている人でも、4tトラックとなると運転の難易度は倍増することは覚えておきましょう。
一発試験で中型免許を取得するのに必要なもの
中型免許の一発試験を受ける場合は、受験にあたり以下のものが必要です。都道府県によって異なる場合もあるうえ、仮免許試験か本免許試験かによっても違ってくるので、事前に必ず確認するようにしましょう。
・現在保有している運転免許証
・仮運転免許証
・路上練習申告書
・申請用写真(縦3cm×横2.4cmを1枚)
申請用写真は帽子やサングラスを外した状態で、正面・上三分身・背景のないものを用意しましょう。申請の6ヶ月以内に撮影した写真が有効です。
一発試験での取得にかかる料金(費用)は
中型免許の一発試験でかかる料金(費用)を解説していきます。
運転免許試験場で試験を受ける際の手数料
本免許試験の場合:手数料8,650円。手数料の内訳は、「受験料4,100円、試験車使用料2,500円、免許証交付料2,050円」となっています。
仮免許受験の場合:手数料5,500円。手数料の内訳は、「試験手数料2,900円、交付手数料1,150円、試験車使用料1,450円」となっています。
別途、取得時講習受講料として22,000円が必要です。こちらも都道府県で異なる場合があるので、必ず事前に運転免許試験場に確認しましょう。
中型免許を取得して自分の可能性を広げよう
2004年に道路交通法の一部が改正されたことで、新たに中型免許制度が設けられました。中型免許を取得することで、ドライバーとしての活躍の場を増やすことができます。4tトラックやマイクロバスを運転できるようになるため、運送業界はもちろん、土木・建設業界や観光業界でも需要があります。
中型免許は大型自動車免許よりも取得費用を抑えられ、運転スキルも比較的マスターしやすい資格です。限定解除や一発試験など、さまざまな方法を検討して自分の可能性を広げましょう。
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